前回仮伏せをした鉈目栽培の原木を、本伏せしてから半年近くが経過しました。
前回 ➔ しいたけの鉈目栽培に挑戦してみる~その②~|榾木の仮伏せ
原木しいたけの発生は菌を打ってから二夏経過してからなので、鉈目栽培が成功したかどうかは来年のこの時期に分かります。
ですが、通常の原木しいたけでも1年目の秋にしいたけが発生することがあるので(走り子といいます)、途中経過として様子を見に行ってみようと思います。
原木の管理
通常は針葉樹や広葉樹の林内で栽培されることが多い原木しいたけですが、私は竹林で栽培をしています。
竹林でのしいたけ栽培はあまり行われていませんが、竹林は夏は涼しく冬も落葉せず日光を遮ってくれるので、意外にしいたけの栽培に適しています
実際に竹林で本格的なしいたけ栽培をしている農家さんもみえるそうです。
ただし、伸びてきた筍が組んである原木を倒してしまうことがあるので、筍の出る時期には少し注意が必要です。
走り子の発生
これが昨年の10月頃に鉈目をつけた原木です。
周りの原木と違って菌打ちの穴がないので、原木としては少し違和感を感じます。
鉈目も黒く変色していて、ほとんど目立たなくなっています。
原木をよく確認すると、まだ小さいですがしいたけが発生しているものがあります。
小ぶりながら立派なしいたけが発生している原木もあります。
途中経過と考察
すべての原木を確認してみると、冬に鉈目をつけた20本の原木のうち3本の原木からしいたけが発生していました。
確率的には15パーセントになります。
春に鉈目をつけた原木からは1本も発生していませんでしたが、こちらの原木はまだ鉈目をつけてから7か月程度しか経過していないので仕方ないでしょう。
また、走り子が発生していた3本の原木は、どれも太さ10cm程度の細い原木でした。
通常の原木栽培と同じく、鉈目栽培も原木が細い方が菌がまわりやすいのかもしれません。
本格的なしいたけの発生は来年の秋からなので、この15%という発生率にあまり意味はありませんが、「鉈目栽培でもしいたけはできる」ということは証明できました。
実際の判断は来年の春と秋の発生状況しだいですが、鉈目栽培の一つのデータにはなったと思います。
おそらく鉈目栽培記事は次回が最後になると思います。
その結果次第で、鉈目栽培が一応しいたけの栽培方法として価値のあるものなのか、それともやはりギャンブルに過ぎないのかが分かるでしょう。
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