サジー(シーバックソーン)のおすすめ品種

シーベリー

サジーはグミ科の果樹で、地域によって「シーバックソーン」や「シーベリー」とも呼ばれます。

サジーは日本ではそれほど有名ではないので一般に購入できる品種はそれほど多くありませんが、ネットショップなどで購入できる品種の特徴と、栽培のポイントを紹介します。

サジー(シーバックソーン)のおすすめ品種

今回紹介する4品種には、すべて「トゲがあります。

また「1本では実がならない」ので実のなるメス木と受粉用のオス木が必要です。

オス木1本で6~8本のメス木を受粉することができますよ。

アスコラ(メス木)

アスコラは早生の品種で、果実の収穫期は8月下旬から10月頃です。

樹高は4~5メートルの直立性で、樹勢も強く果実の収穫量も多いのが特徴です。

中粒で濃いオレンジ色の果実はビタミンCとビタミンEが豊富で、非常に味が良いので生で食べるのに向いています。

ジュースにしても非常に美味しいので、1本を選ぶのならこの「アスコラ」がおすすめです。

レイコラ(メス木)

レイコラは晩生の品種で、果実の収穫期は9月中旬から10月下旬頃です。

樹高は3メートル前後の直立性で、実をつける枝(結果枝)が多く、果実の収穫量が多いのが特徴です。

赤みがかった濃いオレンジ色の大粒の果実が収穫できますが、酸味が強めで少し渋みもあるのでジャムなどに加工するのが向いています。

ヘルゴ(メス木)

ヘルゴは早生の品種で、果実の収穫時期は8月中旬から10月頃です。

樹高は2~3メートル弱の直立性で、枝が太く果実の収穫量も多いのが特徴です。

中粒~大粒の明るいオレンジ色の果実は、酸味が強くカロテンを豊富に含んでいます。

樹高を低く抑えやすく、枝も太くて折れにくいので、台風が多い地域や雪が積もりやすい地域での栽培に向いています。

フルガナ(メス木)

フルガナは早生の品種で、収穫期は8月中旬から10月頃です。

樹高は2~4メートルの直立性で、中粒~大粒のツヤのあるオレンジ色の果実が収穫できます。

果実の香りが良く、果柄(果実と枝をつなぐヘタの部分)が長いので、手で収穫しやすいのが特徴です。

また、アスコラやレイコラほど樹勢が強くないので、剪定も難しくありません。

ボルミックス(オス木)

サジーの受粉用のオス木で、サジーの実を収穫したいのなら必ず1本は植える必要があります。

オス木1本で6~8本のメス木を受粉させることができるので、基本的に1本あれば十分です。

開花は5月頃で、開花してから10日間ほどは受粉能力があります。

屋内で栽培するような果樹ではありませんが、風で花粉を飛ばして受粉する「風媒花」なので、ビニールハウスのような風のない場所で栽培すると実がならないので注意しましょう。
(花に蜜がないので、蜂のような昆虫による受粉もできません)

サジー(シーバックソーン)の育て方

サジーの基本的な育て方は以下のリンクで紹介しています。

サジー(シーバックソーン)の育て方

サジーはロシアや中国、ドイツやフィンランド等で盛んに品種改良が行われていますが、今回紹介したのは、すべて「ドイツ系統」の品種です。

ロシア系統や中国系統の品種もありますが、日本で栽培している農家は極めて少なく、苗木も一般に販売もされていないため、入手するのは非常に難しいでしょう。

ドイツ品種の特徴

ドイツ系統の品種は、果実の品質が高く味も良いものが多いですが、自生しているのは主にドイツやフィンランドの「沿岸部」です。
この地域は水はけの良い砂地で、土壌phは弱アルカリ性~中性の土壌が多いです。

そのため、品種の特性として、「中性~弱アルカリ性の土壌が適している」、「水はけが良い砂質の土を好む」という点が考えられます。
また、塩害を受けやすい海に近い地域でも栽培することが可能です。

今回紹介した品種を栽培する場合は、これらの特徴を考えて適した環境を作ってあげれば上手くサジーを育てることができますよ。

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    86年生まれの酒が飲めない九州男児。 家庭菜園が好きすぎて自分の畑を手に入れるためだけに農家になった。 5年前に新規就農し、現在は野菜のネット販売でお金を稼ぎながら家庭菜園を楽しむ「JAに野菜を売らない農家」。 現在家庭菜園16年目。