キャベツの歴史
キャベツはヨーロッパ原産のアブラナ科の野菜で、日本には江戸時代に伝わりました。
本格的に栽培が始まったのは明治時代以降で、現在は愛知県・群馬県・千葉県で多く栽培されています。
現在ではほぼ使われることはありませんが、「甘藍(かんらん)」、「玉菜(たまな)」という別名もあります。
キャベツの旬と栄養
キャベツは栽培技術の向上と品種改良によって、ほぼ一年中生産が可能になったため、年に数回旬を迎えます。
「春キャベツ」は3月~5月、「夏キャベツ」は7月~8月、「冬キャベツ」は1月~3月が旬になります。
キャベツは採れる時期により特徴があり、春キャベツはみずみずしくて柔らかいため生食に、冬キャベツは葉がしっかりしていて甘みがあるため煮込み料理に適しています。
ビタミンC、ビタミンU、カルシウム、カロテンが豊富に含まれており、紫キャベツにはアントシアニンも含まれます。
キャベツに豊富に含まれているビタミンUには胃腸炎や胃潰瘍の回復に効果があると言われています。
キャベツの種類
グリーンボール
普段店頭で見かける球になったキャベツの総称。一般的に日本でキャベツといえばこれのことを言います。
紫キャベツ
名前のとおり紫色をしたキャベツ。別名「赤キャベツ」とも呼ばれます。
普通のキャベツにはないアントシアニンを含んでおり、食用の他に着色料にも使われています。
芽キャベツ
茎に一口サイズのキャベツを数十個実らせる珍しい品種。
その姿から別名「子持ちキャベツ」とも呼ばれています。
サボイキャベツ
フランス発祥の品種で日本ではあまり見かけません。
葉が縮れているのが特徴です。
普通のキャベツより日持ちはしますが、葉が硬いため生食には向きません。別名「ちりめんキャベツ」。
黒キャベツ
「カーボロネロ」とも呼ばれるイタリア原産のキャベツで、結球しない葉キャベツの仲間です。
独特の風味があり葉も硬いため、基本的に煮込み料理に使われることが多いです。
キャベツの豆知識
キャベツはもともと球にならない野菜だった
キャベツの祖先は青汁の材料によく使われる「ケール」という野菜で、もともとは球にならず葉っぱを食べる野菜でした。
突然変異で球ができたキャベツから種を採り、品種改良をくり返すことで現在の形に固定されたのです。
祖先が同じ野菜にブロッコリーとカリフラワーがあり、こちらは花芽が大きくなるように品種改良されたものです。
ビタミンUはキャベツから発見されたことから「キャベジン」とも呼ばれる
キャベツに豊富に含まれるビタミンUはキャベツから発見されたことから「キャベジン」とも呼ばれます。
胃腸炎や胃潰瘍の回復に効果があり、有名な胃腸薬の名前にも使われています。
キャベツとレタスは仲間ではない
レタスと形が似ていますが「同じ葉物野菜である」という以外はまったくの無関係です。
キャベツはアブラナ科、レタスはキク科であり植物としての分類でも大きく離れています。
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