今日は、来年に使う「里芋」と「ヤーコン」の種イモを保存します。
今回の保存方法は、畑に穴を掘って埋めておく方法です。
種イモを保存する理由と言えば真っ先に思いつくのが種イモ代金の節約ですが、実はもうひとつメリットがあります。
それは自分のオリジナル品種が作れるということです。
野菜にはその土地で採種した種を使い続けると、少しづつその土地に適応した品種に変化していくという特徴があります。
分かりやすい例を挙げるなら、「寒い地域で育て続けた野菜は少しずつ寒さに強い品種になっていく」というようなことです。
自分の畑で採種した種(種イモ)を使い続けることで、自分の畑に適応した世界で一つだけの品種ができるのです。
もちろん欠点もあります。
「自分の畑に適応する」ということは裏を返せば「元の品種から遠ざかっていく」ということですので、元々の品種が好きで育てている場合は、だんだん自分好みの品種から離れてしまうことになります。
そういう場合は、数年おきに新しい種(種イモ)を買いなおした方が良いと思います。
ちなみに私が毎年種イモを保存しているのは「じゃがいも」、「里芋」、「ヤーコン」、「こんにゃく芋」です。
たまに「菊芋」や「サツマイモ」を保存することもあります。
ここら辺の品種は、そこまで神経質にならなくても種イモの冬越しが可能なので、初めて種イモの冬越しに挑戦するならオススメです。
今回は里芋とヤーコンの保存ですが、同じ方法で多くの種イモが保存できますよ。
さあ、さっそく作業を始めましょう。
必要なもの
- 水はけの悪くない畑
- スコップ
- もみ殻
- 藁(わら)
まず畑の隅に50~60cmくらいの深さの穴を掘ります。
だいたいスコップの刃2つ分くらいの深さでしょうか。

水はけの悪い畑だと、深い穴を掘ると水が染み出てくることがあります。
水分が多い畑だと埋めた種イモが腐ってしまうので、この時点で水が染み出ている畑では残念ながらこの保存方法は使えません。
穴が掘れたら、穴の底に少しもみ殻を敷いてその上に種イモを並べていきます。
ヤーコンは適当でいいですが、里芋は上下を逆さま(葉っぱのついていた方を下)にして入れます。
理由は「種イモから芽が出るのを遅らせるため」とか、「葉っぱの切り口から腐るのを防ぐため」と言われています。
もみ殻がなければ土だけでも構いません。
ただ、水はけがあまり良くない畑だと種イモが腐りやすくなるかもしれません。

種イモを並べたら地面スレスレくらいまでもみ殻を入れます。

そして、もみ殻の上に藁を並べていきます。
穴が見えなくなるくらいの厚さに並べましょう。

最後に、穴を掘ったときに出た土を戻して山盛りにします。
はみ出した藁が「空気の通り道」の役割もしてくれるので、藁は完全に埋めてしまわなくても大丈夫です。
もみ殻を使っていない場合は多分土が足りないので、他の場所から持ってきて追加しましょう。
以上で作業は終わりです。
あとは来年の春、植え付けの時期が近くなったら掘り起こすだけです。
私の住んでいる地域では、冬の寒い時期にはマイナス4度くらいまで気温が下がりますが、この方法で冬が越せなかったことはありません。
もっと暖かい地域ならここまでしなくても普通に冬は越せるでしょうし、寒い地域だとこのくらいの深さでは足りないかもしれません。
自分の住んでいる地域の気候に合わせて、埋める深さや藁の厚さを変えていけば良いと思います。
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