野菜と栄養|三大栄養素と五大栄養素

緑黄色野菜

私たちが普段口にする食べ物の中には、細かく分けると100種類以上もの「栄養素」が含まれています。

その中でも人間が生きていくのに必要不可欠な46種類の栄養素のことを「必須栄養素といいます。
必須栄養素はその働きによってさらに5種類に分類され、これらを総称して「三大栄養素」または「五大栄養素」と呼んでいます。

そもそも栄養素とは

生物が生きていくために体外から摂取する必要のある食物を栄養素といいます。
栄養素のひとつの定義として、農林水産省のホームページでは以下のように紹介されています。

  • エネルギーを供給するもの
  • 成長・発達・生命の維持に必要なもの
  • 不足すると特有の生化学または生理学上の変化が起こる原因となるもの

上記のどれか1つ以上に該当するものが栄養素とみなされるようです。

生命の維持に必要不可欠な水や食物繊維などは「第六の栄養素」とも呼ばれますが、厳密には栄養素には分類されていません。
それに現時点では栄養素として認められていない成分も、研究により将来的に栄養素として認められる可能性もあるのです。

三大栄養素とは

栄養素のうち、生命活動の維持に重要な役割を持つ「タンパク質」、「脂質」、「炭水化物」を総称して三大栄養素といいます。
三大栄養素は主に体の組織を作る材料となったり、体を動かすときのエネルギー源になります。

タンパク質

体内で消化されることでアミノ酸に分解され、筋肉や臓器、骨、皮膚、髪、爪などのあらゆる組織の材料になります。
また、体を動かすときの直接的なエネルギー源にもなります。

アミノ酸のなかでも、体内で合成することができず食品から摂取する必要のあるアミノ酸を「必須アミノ酸」といいます。
タンパク質は大豆などの豆類、肉や魚介類に豊富に含まれており、野菜にはあまり含まれていません。

脂質

脂肪酸やコレステロールなど「水に溶けない栄養素」の総称で、神経組織や細胞膜を構成しています。

生命維持に不可欠な成分なのですが、摂り過ぎると中性脂肪として体内に蓄えられ肥満の原因となります。
現代の日本人では極度のダイエットなどを除いて不足することはまずありません。

ナッツ類や肉、魚介類に豊富に含まれており、五大栄養素のなかでも野菜からは最も摂取しにくい栄養素になっています。

炭水化物

「糖質」と「食物繊維」をまとめて炭水化物といいます。

砂糖の主成分である「糖質」は、摂取するとブドウ糖に分解されてエネルギー源になります。
同様にエネルギー源となるタンパク質や脂質と比較して、速やかに吸収されるためエネルギー源としてすぐに利用されます。
ブドウ糖は脳の主要なエネルギー源で、人体にとって重要な役割を果たしますが、過剰な摂取はやはり肥満の原因になります。

「食物繊維」は人間の消化酵素で消化されない成分で、過剰に摂取した栄養素や老廃物を体外へ排出する働きがあります。
水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」に分けられ、それぞれ腸内で別の働きをします。

消化されずエネルギー源とならないため厳密には栄養素ではありませんが、健康維持には欠かすことができない重要なものです。
穀物の他、さつまいもなどのイモ類やゴボウやカボチャにも多く含まれています。

五大栄養素とは

五大栄養素とは、三大栄養素であるタンパク質、脂質、炭水化物に「ビタミン」と「ミネラル」の2つを加えたものをいいます。

ビタミンとミネラルは、三大栄養素の吸収効率を高めて体の組織作りを助けるほか、体の各種機能を調整する重要な役割をもっています。
三大栄養素ほど多くの量を必要としませんが、そのほとんどが体内では合成できないので食べ物からバランスよく摂取する必要があります。

ビタミン

皮膚や粘膜を健康に保つビタミンAや、カルシウムの吸収を助け骨を丈夫にするビタミンDなど、ビタミンには大きく分けて13種類あります。

ビタミンは水に溶けやすい「水溶性ビタミン」と水に溶けにくい「脂溶性ビタミン」に分類されます。
どちらも健康維持には不可欠ですが、体外へ排出されやすく調理によって壊れやすい水溶性ビタミンの方が不足しやすい傾向にあります。

ビタミンAやビタミンK、葉酸は緑黄色野菜などの色の濃い野菜に、ビタミンUはキャベツやレタスなどの緑色の野菜に、ビタミンCは多くの野菜や果物に含まれています。

ミネラル

骨の主成分であるカルシウム、体の水分バランスや神経の伝達に不可欠なナトリウムなど、体の調子を整えるのに必要な無機物を総称して「ミネラル」といいます。
現在栄養素として認められているミネラルは16種類で、摂取基準が定められているのは13種類です。

ミネラルは海藻類に豊富に含まれますが、小松菜やホウレン草などの青菜や緑黄色野菜にも多く含まれています。
ミネラルは不足しても摂り過ぎても問題があり、ナトリウムのように過剰摂取が問題となっている栄養素もあります。

第六の栄養素「食物繊維」

栄養素については常に議論・研究がされており、新しい栄養素の発見や人体へ与える効果から数年おきに数が変化しています。
食物繊維もその1つで、以前は人間の体には不要な食べ物の「残りカス」だと考えられてきましたが、最近は人体へ与える優れた効果から「第六の栄養素」とまで呼ばれるようになりました。

食物繊維ってなんだ?|第六の栄養素、食物繊維

野菜をバランスよく摂取しよう

やじろべえ

野菜には肉や魚からは摂取しにくいビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれています。

五大栄養素以外にも、その高い抗酸化作用から五大栄養素に次ぐ栄養素として注目されている「ポリフェノール」のように、健康の増進に効果が期待されるさまざまな成分が野菜には含まれています。

すべての栄養素に言えることですが、栄養素は多すぎても少なすぎても健康に悪影響を与えます。
テレビ番組や雑誌などで「健康に良い」と紹介されると、特定の食品ばかり摂取する傾向がみられますが、特定の栄養素を過剰に摂取するのではなく、様々な栄養素をバランスよく摂取することが大切なのです。

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86年生まれの酒が飲めない九州男児。 家庭菜園が好きすぎて自分の畑を手に入れるためだけに農家になった。 5年前に新規就農し、現在は野菜のネット販売でお金を稼ぎながら家庭菜園を楽しむ「JAに野菜を売らない農家」。 現在家庭菜園16年目。